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12月3日 魚群探知機の日

 12月3日は魚群探知機の日。今もなお進化を続けている魚群探知機を通じて古野電気と日本の漁労をアピールするために、1948年に世界で初めて魚群探知機の実用化に成功した古野電気株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、前身となる合資会社古野電気工業所が設立され、魚群探知機の製造・販売を開始した日(1948年12月3日)から、12月3日とした。

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 魚群探知機(魚探レーダー)は、超音波を用いて海中の魚群の位置や移動を探知する装置です。この技術は、船底に設置されたセンサーから発せられる超音波が海中の物体に反射し、その反射波が再びセンサーに戻ることにより、魚の群れの位置、大きさ、移動の方向を特定します。

 超音波は、水中での伝播速度が高いため、反射波の到着時間と強度から、物体までの距離とその特性を正確に測定することができます。この原理を利用して、魚探レーダーは魚群の存在だけでなく、水中の地形や他の障害物も探知することが可能です。

 最新の魚群探知機は高度な電子技術を駆使しており、得られたデータをリアルタイムでグラフィカルに画面上に表示します。この情報は、オペレーターが水中環境を直感的に理解し、効率的な漁場の選定やナビゲーションに活用されます。また、GPSナビゲーションシステムや他の海洋電子機器と統合されることが多く、船の位置や進路、海底の地形などといった情報と合わせて分析することで、さらに詳細な海洋探査が可能になります。

 魚探レーダーは、商業漁業においては漁獲効率の向上に、スポーツフィッシングでは魚の探索といった楽しみを提供するために用いられます。また、環境保護の観点から魚の群れの動向を調査する研究にも利用されることがあり、多方面での応用が期待されています。