カレンダーをめくってみれば
~今日は何の日?~

7月5日 インスリンポンプの日

 7月5日は、インスリンポンプの日。アイルランドの医療機器メーカーMedtronic plcの日本法人である日本メドトロニック株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 「インスリンポンプ」とは、糖尿病のある人(主に1型糖尿病)の血糖コントロールに用いられるインスリンを持続的に注入する小型のポンプのこと。「インスリンポンプ」を医療関係者、糖尿病のある人やその家族、一般の人にも広く知ってもらうことが目的。

 日付は、血糖コントロールの新たな指標であるTIR(Time In Range)は70%以上にすることが望ましいとされていることから、「TIR70%以上へGo(5)!」の語呂合わせから、7月5日とした。

◆◆◆

 インスリンポンプとは、糖尿病の治療に用いられる小型の医療機器で、体内にインスリンを持続的に注入することで、血糖値を安定させることを目的としています。従来の注射によるインスリン投与と異なり、ポンプを用いることで、より自然なインスリン分泌パターンに近づけることが可能となります。

 この装置は、携帯電話ほどの大きさで、皮膚の下に挿入された柔らかいチューブ(カニューレ)を通じて、インスリンを少量ずつ24時間持続的に注入します。また、食事の際など血糖値が上昇するタイミングで、追加のインスリンをボタン操作で注入することもできます。これにより、日々の生活の中で血糖値の変動に柔軟に対応することが可能となります。

 インスリンポンプの利点として、注射の回数が減少することや、インスリンの注入量やタイミングを細かく調整できることが挙げられます。これにより、生活の質の向上や、血糖コントロールの精度が高まるとされています。一方で、機器の管理や定期的なメンテナンスが必要であり、使用方法を正しく理解し、適切に操作することが求められます。

 近年では、持続的血糖モニタリング(CGM)機能を搭載したインスリンポンプも登場しており、リアルタイムで血糖値を把握しながら、インスリンの注入量を自動で調整することが可能となっています。これにより、低血糖や高血糖のリスクを低減し、より安定した血糖管理が期待されています。

 インスリンポンプ療法を導入する際は、医師や医療スタッフと連携し、適切な指導とサポートを受けることが重要です。自身の生活スタイルや体調に合わせて、最適なインスリンポンプの使用方法を見つけることで、糖尿病の管理がより効果的に行えるようになります。