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11月24日 思い出横丁の日

思い出横丁の日

 11月24日は思い出横丁の日。1991年11月24日に新宿西口商店街(通称「思い出横丁」)で発生した火災事故の教訓を忘れず防災意識を高めるとともに、これまで支えてくれた常連のお客様への感謝と、さらに多くの人に「思い出横丁」の魅力を知ってもらうために、東京都新宿区の新宿西口商店街振興組合が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、火災事故が起きた日(1999年(平成11年)11月24日)から、11月24日とした。

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 思い出横丁は、東京都新宿区に位置する歴史ある商店街で、新宿西口の繁華街にひっそりと佇む昭和時代の面影を色濃く残す場所です。別名「やきとり横丁」やかつての俗称「ションベン横丁」とも呼ばれています。この横丁は、戦後の混乱期に始まった闇市から発展し、今日に至るまで多くの飲食店や小売店が軒を連ねています。

 終戦直後の昭和21年頃、新宿西口周辺は瓦礫で満ちていた焼け野原から、露天商や屋台が集まる市場へと変貌を遂げました。この地で始まったのが「ラッキーストリート」と呼ばれる市場で、やがてそれが現在の思い出横丁へと進化していったのです。横丁の店舗は戸板一枚で仕切られ、狭く密接した空間が特徴的で、昭和の時代を物語るバラック建築が今も多く残されています。

 飲食店では特に「もつ焼き」が有名で、戦後から続く店舗が代々引き継がれている伝統のタレで焼かれるもつ焼きは、訪れる人々に愛され続けています。また、焼き鳥屋も多く、その数は全店舗の半数以上にのぼります。これらの店舗では、昭和22年に創業した「宝来家」などの元祖店も含め、戦後の物資不足の中で築かれた料理の技が今も生き続けているのです。

 思い出横丁は、その名の通り訪れる人々に昔ながらの雰囲気と温もりを提供しています。現代の新宿とは異なる、時間がゆっくりと流れる空間として、多くの人々に親しまれています。横丁を訪れる際は、昭和の香り漂うこの特別な場所で、心を落ち着かせながら過去へとタイムスリップする体験を楽しんでいただければと思います。

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