10月29日 ドリアの日

10月29日はドリアの日。1927年開業の老舗ホテル「ホテルニューグランド」を運営する株式会社ホテル、ニューグランドが制定し、日本記念日協会が認定した。
日付は、ドリアを考案したホテルニューグランドの初代総料理長サリー・ワイル氏がスイスから来日した日(1927年10月29日)にちなんで、10月29日とした。
◆◆◆
ドリアは、お米をベースにクリームソースやグラタンソースをかけてオーブンで焼き上げた料理で、一般的には洋食として分類されます。この料理は、ピラフなどの米飯の上にベシャメルソースをかけ、さらにチーズをトッピングして焼くことで、外はカリッと中はクリーミーな食感を楽しめます。
興味深いことに、ドリアは日本で生まれた料理であり、横浜のホテルニューグランドで初代総料理長を務めていたサリー・ワイルによって考案されました。サリー・ワイルはスイス出身のシェフで、主にフランス料理を得意としていましたが、多国籍な料理スキルを活かして、新たな料理を創出していました。
ドリアの起源は、1927年にホテルニューグランド開業時にさかのぼります。ある日、体調が優れない銀行家からのど越しの良いものをリクエストされた際、サリー・ワイルはバターライスの上に海老のクリーム煮を乗せ、グラタンソースとチーズをトッピングしてオーブンで焼いた料理を提供しました。この料理が好評で、「Shrimp Doria」(海老ドリア)としてメニューに定着し、ホテルニューグランドの名物料理となりました。
ドリアという名前は、ジェノヴァの名門貴族であるドーリア家、特に16世紀に活躍した海軍提督アンドレア・ドーリアにちなんで名付けられたとされています。これは、その高貴なイメージと料理の格調高さを結びつけるための命名であったと考えられます。