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9月10日 弓道の日

弓道の日

 9月10日は弓道の日。日本の伝統武道である弓道を広め、この日に弓道大会を開き、弓道の魅力を多くの人に伝えるために、大阪府大阪市で弓道用品の販売と製造を手がける「有限会社猪飼弓具店」代表取締役の猪飼英樹氏が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、弓道(9 10)」の語呂合わせから、9月10日とした。

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 弓道は日本伝統の武道の一つで、技術だけでなく精神面も鍛えることを目的としています。その起源は古代日本にまでさかのぼり、当初は狩猟や戦闘の技術として発展しましたが、時代が下るにつれて武士の道として、また精神修養の手段として習われるようになりました。

 源頼朝の時代には、弓道が武士の必須技術とされ、武士道の一環として重要視されました。特に小笠原長清によって礼法や弓術が体系化され、その教えは後の武家社会に大きな影響を与えています。鎌倉時代から続くこの流れは、平安時代の朝廷行事での重要性とも連動していました。

 江戸時代に入ると弓術はさらに発展し、多くの流派が生まれ、技術の向上と共に道具の精緻化が進みました。この時代、弓術は武士の教養として確立され、射法八節と呼ばれる礼儀作法も重んじられたのです。

 近代に入ると、弓道は1949年に全日本弓道連盟が設立され、戦後の武道禁止令を乗り越え、現代においても広く行われる伝統文化としての地位を確立しました。学校教育でも取り入れられるなど、その普及はさらに進んでいます。

 弓道はただ的を射る技術を競うだけでなく、「真・善・美」の追求という精神的な要素が強く求められます。これにより、射るごとに自己と向き合い、内面からの成長を促すことが可能です。また、その礼儀正しさと精神性は、他のスポーツや文化活動には見られない独特の魅力を持っています。

 現代においても、弓道は多くの人々にとって精神を鍛え、心を豊かにする手段として、また日本文化を象徴する武道として重要な位置を占めています。その技術的な面白さと、心を豊かにする教育的な価値から、多くの弓道愛好者に支持され続けているのです。

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