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~今日は何の日?~

7月21日 山上憶良敬愛の日

 7月21日は、山上憶良敬愛の日。福岡県福岡市で毎年小学一年生に、その花を見に家へ帰ろうと呼び掛けて夕顔の種を贈る「夕顔運動」などの社会貢献活動を行っている夕顔憶良会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 同会は子供を思う親心を詠んだことで知られる奈良時代の歌人の山上憶良(やまのうえのおくら)を敬愛しており、記念日を通してその心を後世に伝えていくことが目的。

 日付は、山上憶良が「子らを思う歌」を詠んだとされる日(神亀5年7月21日)から、7月21日とした。

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 山上憶良(やまのうえのおくら)は、奈良時代の歌人であり、万葉集に多くの歌を残したことで知られています。彼の生涯は、正確な生年は不明ですが、7世紀後半から8世紀前半にかけて活躍したとされています。官僚としての務めを果たしながら、詩歌を通じて人々の生活や感情を深く表現しました。

 彼の作品には、貧しい人々や子供たちへの温かいまなざしが感じられ、その詩風は人間味あふれるものとして評価されています。特に、「貧窮問答歌」や「子を思う歌」などは、当時の社会状況や親子の情愛を描き、現代においても共感を呼び起こします。

 また、山上憶良は仏教への信仰心も深く、その影響は彼の作品にも表れています。人生の無常や人間の生き方についての深い洞察が、彼の詩の中に織り込まれています。彼の詩は、単なる文学作品としてだけでなく、当時の社会や文化、宗教観を知る上でも貴重な資料となっています。

 晩年には、官職を退き、仏門に入ったとも伝えられています。彼の人生と作品は、奈良時代の文化や人々の暮らしを知る手がかりとなり、後世の文学や思想に大きな影響を与えました。

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