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10月10日 缶詰の日

 10月10日は缶詰の日。日本缶詰びん詰レトルト食品協会の創立60周年を機に、1987年に日本缶詰協会(現・公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会)が制定した。

 日付は、1872年のこの日に長崎で鰯の油漬け缶詰が作られたこと1877年のこの日に北海道石狩市に日本で初めての缶詰工場が作られたことから10月10日とした。

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 缶詰は食品を長期保存可能にするための重要な技術であり、ナポレオン・ボナパルトの時代に始まったとされています。食料の保存と輸送の問題を解決するため、1804年にフランスのニコラ・アペールがガラス瓶を用いた初の長期保存技術を発明しました。この方法は、ビンが重く、破損しやすいという欠点がありました。

 この問題を解決するため、1810年にイギリスのピーター・デュランドが金属製の容器を使用した缶詰を発明しました。これにより、食品の保存が大きく進歩し、缶詰は世界中で広く利用されるようになりました。

 日本では、明治時代に缶詰の製造が始まり、特に1871年には長崎県でフランス人の指導のもと、イワシ油漬けの缶詰の試作が行われました。本格的な生産は1877年に北海道石狩市で始まり、サケ缶が製造されたのが最初です。これは、缶詰業界における重要なマイルストーンであり、日本国内での缶詰の普及に大きな役割を果たしました。

 缶詰は、戦時中や災害時に非常に重要な食品供給源となります。特に、第二次世界大戦時には軍需食料として、また関東大震災後にはアメリカからの支援物資として利用されました。戦後、缶詰は日常生活の中で広く利用されるようになり、多様な種類の食品が缶詰化されています。

 近年では、レトルトパウチなど他の保存技術の発展により、缶詰の消費は若干減少していますが、その便利さ、保存性、栄養価の高さから今でも多くの家庭で利用されています。

記念日とかいろいろ

10月10日の記念日